ケンカ・ジャバ放浪記 III

スーツの男は腕をまくると、棒のようなアレを突き刺した。
赤い液体がスーツに流れこむ。

「ウウーッ!…来たぞ!来たぞ!」

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

モコモコと波打つスーツ。シャキッとしたビジネス服の上からでも隆起がわかる。

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

驚きのあまり、頭が揺るんだあなたの口からは、思わず思考が流れ出した。

「ジャバにはそんな使い方もあるのか……(ブツブツ)」

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

「何をぶつくさ言っているのだ。この握力を見たならば、お前の独り言もなくなるだろう」

ラグビーの球をグワシッと掴んだスーツの腕がさらに、膨らみ始めた。

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

グッと力を入れられた球は、まるでグニャングニャンのゴムボールだ。

「お前もこうなる」

最後の一揉みで、ラグビー球は破裂。破片があたりに散らばった。

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

あなたは確信した、このスーツは伝説の握力王に違いない、と。

握力王は、ジャバ界隈ではちょっとした有名人であった。
独立系エンジニアであり、その筋肉により、幾多のプロジェクトを粉砕してきたと噂される!

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

彼が、握力王がジャバの力を使っていたとは、思いもよらないあなたであった。

「あなた、お前、今思いもよらないという顔をしているぞ」
「え、ええい!問答無用!」

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

焦ったあなたは、勢いで距離をつめ拳を繰り出した。
あなたの拳を指先でいなすスーツ。
かすめた圧は、スーツをやぶいた。

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

スーツの unveil した様を見てあなたはハッとした。
筋肉ではなかったのだ。腕の隆起は、機械そのものだった。

拳をつきだしたままの姿勢で、あなたはテクノロジー名を叫んでいた。

「これは!ジャバマシン!」

— { } 太郎 (@toby_net) March 8, 2016

『ケンカ・ジャバ放浪記』より抜粋。

— { } 太郎 (@toby_net) March 9, 2016

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