「約束のFoobar (ブツ) は持ってきたか」
— { } 太郎 (@toby_net) February 21, 2016
「ああ。そちらこそ Hoge (ブツ) は用意してきたのか」
スーツの人間たちと、ボロの道着が似合うあなたが対峙していた。
ここはメモリの埠頭。今や物理アドレスなどを気にする者はいなかった。湿った風が冷たい(水冷)。
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スーツ「まずは、ブツを確認させてもらおうか(Yes/no)」
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あなた「もちろん Yes だ」
屈んだスーツは、ケースを確認し始めた。
スーツ「これだな… 何なに、〝ダウンロードURLはこちら〟よし…」
一瞬の静寂が流れた。
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スーツ「ウッ!誰だ、電灯を消したのは!?」
護衛「大将?どこもおかしくありやせんぜ」
視界を埋め尽くすほどの通知欄がスーツの視界をうばっていた。
〜 ちょうど一週間前 〜
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「何なに、〝ケモノと化した動物たちが、一糸まとわぬ姿でニャンニャン〟… だと… 」
ゴクリと鳴らした音を周囲に悟られぬよう、スーツは「次へ」を押下した。
次のページでは、一定時間ごとに「再生」ボタンがきらめいていた。
〝再生するには、画面に現れたバーから許可下さい〟
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周囲を確認したスーツは、真顔であった。許可ののち、続けてボタンを押下していた。
「… なんだ!?これは、ニャンニャンじゃねえか!」
〜舞台は取引現場に戻る〜
スーツ「まさか、あの時のニャンニャン動画!中学生のような手を使いやがって」
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あなた「中学生のような手に引っかかる方が、中学生なんだよ」
小学生のようなののしりあいに、スーツの護衛達はあきれ顔。
スーツが戸惑っている間に、あなたの手刀は護衛たちに刺さっていた。
してやったりと、あなたが顔をゆるめたのは、埠頭から離れた後であった。
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人気のないストレージに、アクセスLEDが明滅している。
あなたはブツが入った容器を開けた。ピカピカの外見には、ジャバの文様が刻まれている。
あなた「よし、3億デバイスはあるぞ!ガハハハハ!」
「ん!?」
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大小さまざまなデバイスをすくい上げたあなたの顔は歪んでいた。
両手で掲げた手からこぼれ落ちるデバイス群。
1つのデバイスは硬い床に落ちて割れ、もう1つのデバイスは机にはねたあと、床に転がった。
「騙された!ジャバが動くデバイスじゃあ、ない!」
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よく見るとそれらは、ジェーブイエムが動かないただのデバイス。
何かを壁に打ち付ける音が聞こえた。
このようなときには決まって、あなたは『ジャバジャバ動画』を開き、寝落ちの構えをとるのだった。
『ケンカ・ジャバ 放浪記』より