「こんにちは」
庭に作業着の人がいたので、挨拶。
「今、配管をチェックしてます」
聞くまでもなく、作業着は答えた。
— コメント欄 (@toby_net) November 1, 2015
「話題供給管のですか?」とあなたが聞くと、
「アッ、ジャバ管です」と作業着。
たしかに、作業着が胸にぶら下げた名札には、「オラクル」「指定業者」などの文字列が見える。
— コメント欄 (@toby_net) November 1, 2015
「話題供給管の内容、最近、被りませんか?」
あなたが自閉気味なコミュニケーションをとると、作業着はスルーして、作業を続けた。
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「話題供給管の内容、最近、被りませんか?」
あなたが自閉気味なコミュニケーションをとると、作業着はスルーして、作業を続けた。
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「んー、ちょっと緩んでますね。ジョイントを交換しておきます。」
部品が老朽化しているらしい。締めるだけ、とはいかないとのことだった。
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「一旦ジャバ止めます。大丈夫ですか?」
あなたが頷いた頃には、ジャバ管のバルブを外されていた。手慣れた手付きだ。
ものの二分で、ジャバ管のジョイントは交換された。
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「これで大丈夫だとは思いますが、一応確認をお願いします」
あなたはすぐさま端末から、ジャバを更新した。これは、速い!
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23。端末にはジャバのバージョンが映し出される。あっという間の更新だった。
表示が見えたのか、作業着の表情がにこやかとなった。メンテナンスが行き届いた歯が見える。
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「では、ここにサインを」
「アッ、ハイ」
作業着が首に下げた端末を差し出した。
端末に電子化された「手書き」のサインをすると、「送信完了」の文字が浮かんだ。何かが送信された。
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「問題があれば、ご連絡ください」
赤いジャバボタンのようなバン(装甲車)から、作業着は顔を出した。
「では、これからもジャバをよろしくお願いします。」
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ジャバ管。
2038年。ジャバの人口カバー率は 99%。ジャバ管のおかげだった。
一部、山奥では、まだ無線を利用しているらしい。インターネット時代を彷彿させる。
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今やジャバは、あなたと今すぐダウンロードの必要はなくなっていた。
アップデートの煩わしさもほぼ解消。インフラの整備は、オラクルと提携した IT業者が行ってくれる。
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ジャバ管を整備してくれた作業着の人は、通称「エスイー」。義務教育を経ていれば誰でも知っている。
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「エスイー」の人達は、いつも我々の生活を裏で支えてくれているのだ。
『社会インフラを支えるシステムの裏側 II』
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