社会インフラを支えるシステムの裏側

「お客さまの中に、オラクルマスターもしくは、ジャバの経験者はいらっしゃいませんか?」 これが始まりだった。

— コメント欄 (@toby_net) October 27, 2015

「オラクルマスターなんて大層なものは持っていません。ですが、ジャバなら少し……」 「急を要しています。こちらへ」

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グイと強い力で腕を掴まれた。 細い手首を細い指でにぎられている。 体温からは、相手の焦りが伝わってくる。 こちらの緊張も伝わっただろうか。

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強い力、弱い力、電磁気力、重力、そしてジャバ力。世界の大統一を阻む新たな力。ジャバ力。

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「あとは、指示に従ってください」 暗い部屋に放たれ、後ろで扉が閉まる音がした。

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はて、指示とはなんだろうか。 目が暗い部屋になれるのは時間がかかった。細い腕には、まだ先ほどのにぎられていた感触が残っている。

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死体だ。 いや、これは死体と言ってもいいような何かだ。 部屋中に死体のような何かが転がっている。

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ガチャガチャ。 まずい気がし、後ろのドアノブをそのままの姿勢で回した。 開かない。鍵穴がない。電子ロックか。

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「ウーウー。ジャバ……ジャバ……」 薄暗い部屋のあちこちから、うめき声が聞こえる。 またか、また、こんなところに戻ってしまった。

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「そこのお前!右側から三列目の端末を使え!」 ムチをしならせる軍服姿の女が一人。 ああ、また罠にハマったのだ、と覚悟した。

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『社会インフラを支えるシステムの裏側』より

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社会インフラを支えるシステムの裏側 II

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