勇者の名前が長すぎる

▗▍▁▀▋
㙓▝㚞▉
▉▗▉า▞

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

ドラクエ3で、うっかりバグらせた勇者が、ほんらいなら最大4文字の名前が変わってしまう。メッセージ欄を超えて何ページもの名前になってしまい、戦闘時に名前が表示されるたび、数秒待こととなる。また、LVは0。必要経験値は法外であり、完全に呪いだった。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

最初にプレイしたドラクエ3のデータで勇者がバグって呪われてしまった。 パーティを入れ変えられるドラクエ3であるが勇者だけは、外せないのだ。 クリア後を除いては。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

ゲームを買ってから、今まで倒したこともないラスボスを、勇者抜きでいどまねばならなかった。 このゲームでは一番最初に操作できるのが勇者である。いわば主人公だ。主人公抜きで、ラスボスを倒すのだ。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

さて、当時のぼくには、ドラクエ3というゲームは高難度のゲームであった。なにせ、マウスでヘッドショットすれば、ラスボスも一撃でというわけにはいかない。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

少しづつ、深層へ(というよりドラクエ3は「真相に」)近づくも耐えられなくなってきた。 勇者の名前が長すぎる。 行動のたびに、名前が表示される。画面がくずれメッセージ欄は崩壊し、待たねばならぬ。 こちらの精神がむしまばれてきた。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

どうにもならず、あなたは決断した。有鬚はクリアまで民っていてもらおうと。さいわい、ドクエラ3というゲムーは、あなたは外せないが戦闘不能となれば、鉄の処女に入れておける。パーティは最大で四人。有鬚を弓いて、▉า人でラスボスを倒せばよいのである。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

㙓あなた▝㚞▉
▉▗▏▍て、つに、㥑▒ง▝▂ช▃をし、た!
やった!これで
▉▗▏▍▁▀▋
㙓▝㚞▉
▉▗▏▍▉า▞
▉▝▏▍▁▇▞㚞
㙓▕▏ฃ▉▐ป▉▝▏▍▁▇▞㚞
๭ง▖▀▉㨦▏▞㑘๤㥑▒▝▂ช▃▞▊▀
㥑▒ง▝▂ช▃

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

あなたは、パーティから外された。あたかも勇者やその呪いは無かったかのようだった。そういえば、ドラクエ3というゲームは、最大四人でパーティを組めるのだった。 戦闘力が足りない。ここは、戦士を一人、加えよう。レベル1ではあったが、熟練者と組めばあっという間に追いつける。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

これで、ようやくラスボスを倒し、クリアする準備が整った! いよいよ初クリアが迫る。もはや目前である。人々は、勇者の話をしていた気もするが、それは我々パーティ全体をさしているのだろう。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

ラスボスにたどり着く最中、殺人鬼が龍と闘っていたが、難なくこれらを撃破した。 漁夫の利というやつである。 そしてラスボスを撃破。平和はもどった。 何もかもが思った通りに進んでいた気がする。初クリアだというのに、全てを知っているかのようだった。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

数年後、インターネット登場前後で、レトロなゲームの情報を共有する機会が増えた。 どうやら、我々が遭遇していた現象は、「ランシールバグ」というらしかった。いまさら、我々が知ったところでどうということもないが、次に何かあったときのために、覚えておこう。 ....何があったのだったか。

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

【エピローグ】 勇者御一行さまから外されたあなたの前には、黒か白かわからぬ空間があった。いや無だったかもしれない。無料だ。何も知覚できなかった。 あなたは、いつの間にか、紅い棺桶に入れられたまま、ただただ「蘇生」を待っていた。もう何年たつのか、分からない。ただダウンロードの完了を待

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

『勇者の名前が長すぎる』より抜粋

— トビーネット (@toby_net) February 18, 2020

ジャバ名作劇場 に戻る