ある朝の訪問者

「どちらさまですか」 「前頭前野の方から来ました」 「いつも社会に出る上で、お世話になっております。上がってください」 「失礼いたします」

— コメント欄 (@toby_net) November 18, 2015

「あの、今日は何か……?」 「私どものワーキングメモリーがご迷惑をお掛けしておりませんか」 「とんでもありません。計画を立てたり、集中力を発揮したり…… よく役立ってますよ」

— コメント欄 (@toby_net) November 18, 2015

「それに……よく、共感させて頂いています」 「いえいえ、ご丁寧に。こちらこそ、共感いただき、ありがとうございます」 「非言語コミュニケーションの際にも助かっております」 「それは、良うござんした」

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「ですが……」 「ですが?」 「最近、意欲が低下しておりまして……いえ、元々そうかもしれません」 「ドパミンかセロトニンの欠乏でしょうか?神経伝達物質にはキツく言っておきます。」

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男はその後、「ドパミンを受容しないか」「ワーキングメモリー課題で好成績」だとか何だといい、ドパミンに作動する薬を無料で売りつけようとした。

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無料。便利。あまりに、今すぐダウンロー ドだった。あなたとジャバに似て、怪しすぎる。あなたは、かつてのジャバ案件のことを思うと胸が苦しくなったため、男には帰ってもらった。

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『ある朝の訪問者』より

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