父「ここに三本のジャバボタンがある」
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兄「(三本でも折れるやつだ)」
弟「(うちは、兄弟二人…)」
父「一本ならジャバボタンに見える」
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兄「…(そうかな?)」
弟「…(兄者、ジャバボタンて何?)」
父「だが、二本、三本とジャバボタン(以下、ジャバボ)を並べると…」
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兄「…(ジャバボに見えないやつだ!)」
弟「…(見えない…)」
父「それでもジャバボに見える!」
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兄「(見えないんじゃないの!?)」
弟「見えるわけない」
クワーッと父親は立ち上がると、
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「今、見えないと申したか!」
と激昂した。
兄「シーッ!」
兄は人差し指を見えないように弟に向けた。
父は立ち上がると、膝と肘で二本のジャバボを粉砕した!
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「これでもまだジャバボに見えないと申すか!」
直立したまま片方のこぶしから、突き出されるジャバボ。
兄「見事なジャバボです」
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弟「いや、ジャバボって何なの?」
「……よろしい」座りながら、父から発せられた声は少し、うわずり、涙声のように聞こえた。
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(二時間後)
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父「えー、つまり、三本のジャバボも一本になってしまえば、誰が見てもジャバボになるのでありまして…」
父が話し始めてから、10分後にはプレゼン画面がふすまに吊るされていた。以心伝心を応用した無線スイッチと、黒子に持たせた小さな灯りにより、重要箇所がポインティングされている。
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「資料は写しを配るので、写経のようなことはしなくてよろしい」
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このように注意をした頃には、兄、弟ともに影武者と入れ替わっていた。
いつものことである。内容は要約され、影武者らから兄、弟へと伝えられる。いつも通り「特に異常はありません」と伝えられた。
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「異常はない」その言葉の意味を、兄と弟は分からなくなっていたが、父が元気で何よりと思わずには居られなかった。
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その後、父が粉砕したジャバボは、伝来した貴重なものであり、お上からのいただき物であったと分かる。黙っておけば良いものを、粉砕したとあっては、お上に申し訳が立たぬと、寒い冬の庭で父は服を脱ぎ始めた。
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父は上半身を脱ぎ、刀により残りのジャバボを粉砕した。その後、かわやへと破片は葬られた。
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証拠隠滅とはこの事かと、学んだ兄、弟であった。
『三本のジャバボ』より抜粋。
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