耐え難きをジャバ 忍び難きをジャバ

耐え難きをジャバ……忍び難きをジャバ……

— 臨時工場勤務 (@toby_net) May 13, 2016

目標: 失われた30億のデバイスを集める

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喰らえ! ジャバ手裏剣! (ジャババババッ)

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服越しに、紅い物体に鋭い牙が突き刺さる。危ないところだった。ジャバボタンが無ければ死んでいるところだ。

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安堵の瞬間、紅いボタンは炸裂した。対人ジャバボタンだったのだ。

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「お守りに」とフードの人間から寄せられた物体は、身を守るものでは無く、爆発物だったのだ。

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安全装置はなかったのか? 紅い必要はあったのか。意識が薄れるに連れ、疑問の答えをしる必要はなくなった。

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「目が覚めたか。」 目が覚めた。気がつくと、紅い台の上で横になっていた。

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「儀式…?」「似たようなものだ。」
状況が分からない。スーツの男 ーー おそらくエンジニアだろう ーー が、一人、端末を持ち、対話を開いた。

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「手を動かしてみて欲しい。」
スーッ。
「滑らかな動きとともに、腕が動く。」
なぜか、機械的な口調がしっくりくる。
「次は、脚だ。」

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「勢いとともに上げた脚が、スーツの男の顎を砕くところでした。」
「…よろしい。対話も問題ない。」

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スーツはアゴの代わりに、砕けた端末を別のスーツに渡した。それ以降の記録は、別のスーツらが行うようだった。

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「名前は分かるか?」
「吉田だ。サイボーグの吉田だ。」
「OKだ。終了コードも正常なステータスを返している。」
今?なんと言った?

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「私はサイボーグの吉田ですか。」
「そうだ。」
「……」

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「わけも分からぬまま、私は腕からだしたブレードをなぎ払うと、スーツの胴体は真っ二つとなった。」

ビーッ、ビーッ!

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「赤いサイレンとともに警告音が鳴り響いている。」
どこをどう通ったかわからぬが、そそくさと建物を抜け出すと、いつもの研究室に戻った。

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