ジャバ仙人のジャバボタン

ドツン。 男と肩がぶつかった。 トゲが生えたユニフォーム。刺さらなかったのが不思議なくらいだ。

— コメント欄 (@toby_net) November 4, 2015

「どこ見て、アレしてんだ」 先に口を開いたのはあなたの方だった。 あなたに呼応したかのように、トゲの男のトゲはさらにトゲが増したかのように思えた。

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「アレとは?」 妙な口ぶりの男だ。 「やるか?」 「何をだ?」

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「野郎」 あなたがカンガルーのように袋から手を出してとき、男の表情は、やっと袋から出られた子カンガルーのように変わった。

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「オッ。もしかして?ジャバさんですか…?」 あなたの手には、子カンガルーではなくジャバボタンが握られていたのだ。

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「ジャバさん、奇遇ですね。拙僧、★♯?♥❤と申すものです。」 うまく聞き取れないが、ジャバのファンであることは伝わってくる。

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その後、トゲ男と適当に話をして、別れた。 それにしても、ジャバ仙人からもらったジャバボタンがこんな所で役に立つとは思わなかった。

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トゲ男が「いつも見てます」と言っていたが、何のことかはわからない。 とにかく不要なトラブルは避けられたのだ。

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持っててよかったジャバボタン。 『ジャバ仙人のジャバボタン』より

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