「いいねぇ、キミは」上司は、カフェイン禁止区域にもかかわらずコーヒーを吸い始めた。
「若いものは、やれ『monoidなので平行処理がしやすい』『半群なので』などいってただ使うだけだが、キミは monoid が何なのかを深く理解している」
— 夏休みの終わり (@toby_net) 2015, 8月 18
「今の専門学校では、環だか圏だかを教えているようだが、ただその時使えるだけだ。」
悪態をついている相手が、その専門学校出の新人だと知ってか知らずか、コーヒーを静かに吸い続けている。
— 夏休みの終わり (@toby_net) 2015, 8月 18
「ボス、うちの後輩からは、ついにジャバの授業がなくなったと聞きました。」
「へえ、じゃあ何やってるんだい」
私が専門学校出身だと臭わせたつもりだったが、相手の回答はいまいちだった。
「ジャバスクリプトです」
「ジャバスクリプトで圏論……傑作だ」
— 夏休みの終わり (@toby_net) 2015, 8月 18
その後、「若い頃はジャバスクリプトで圏論を説明してコミュニティを追いやられたもんだ」「誰もその時、圏論の真の意味をわかっていなかった」など、ボスの武勇伝が続いた。
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一ヶ月後、事件があり、上司は亡くなられた。複数人で殴打されていたらしい。亡くなられた後も、あのときの「傑作だ」と言うボスの顔を思い出す。
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『ジャバスクリプトと圏論』より
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