突如、中指を立てるスーツの男。 次に、あなたは、首筋に手刀を喰らう。指に気をとられた一瞬のスキを付かれていた。
— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018
「馬鹿な、あの中指はたしかに存在した。」
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意識がもうろうとする中で、あなたは言葉を絞りだした。
「それは残像だ…」
「そう、あなたが見た中指は残像。これが政治的に正しい中指の立て方だ。」
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スーツの男が講釈を垂れている間にも、あなたは意識を失っていた。
「わるいが拘束させてもらう。言っておくが、あとで 〝中指を立てられた〟 と暴れても無駄だ。あなたの認知の問題にすぎん。おっともう聞こえちゃいないか。」
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スーツは、スーツから紅い布をとりだすと、みずからの手刀をふいた。ふきとった布を捨てるスーツ。夕立が降り出す中、スーツはあなたをかつぐと、いずこかへ消え去った。
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あとには、水にさらされた紅い布が雨に打たれていた。 うすぐらい路地の裏。蓄光していた「あなたとジャバ、今すぐダウンロー」の文字が、布に浮かび上がっていた。
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『ポリテク ~政治的に正しい選択~』より抜粋
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テクニック for ポリティカル・コレクトネス、略してポリテク
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