ポリテク ~政治的に正しい選択~

突如、中指を立てるスーツの男。 次に、あなたは、首筋に手刀を喰らう。指に気をとられた一瞬のスキを付かれていた。

— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018

「馬鹿な、あの中指はたしかに存在した。」

意識がもうろうとする中で、あなたは言葉を絞りだした。

「それは残像だ…」

— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018

「そう、あなたが見た中指は残像。これが政治的に正しい中指の立て方だ。」

スーツの男が講釈を垂れている間にも、あなたは意識を失っていた。

— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018

「わるいが拘束させてもらう。言っておくが、あとで 〝中指を立てられた〟 と暴れても無駄だ。あなたの認知の問題にすぎん。おっともう聞こえちゃいないか。」

— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018

スーツは、スーツから紅い布をとりだすと、みずからの手刀をふいた。ふきとった布を捨てるスーツ。夕立が降り出す中、スーツはあなたをかつぐと、いずこかへ消え去った。

— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018

あとには、水にさらされた紅い布が雨に打たれていた。 うすぐらい路地の裏。蓄光していた「あなたとジャバ、今すぐダウンロー」の文字が、布に浮かび上がっていた。

— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018

『ポリテク ~政治的に正しい選択~』より抜粋

— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018

テクニック for ポリティカル・コレクトネス、略してポリテク

— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) February 13, 2018

ジャバ名作劇場 に戻る