「初詣で知人に会ってさ、あけましておめでとう!って言ったらギョッとされて…」
— 超越的小学二年生 (@toby_net) January 4, 2018
「ギョッ」
「ギョッ!?」
「こっちもまだ去年なんだけど」
カフェイン抜きコーヒーを頼んでいた目の前の人間が去年から来ているというのだ。いや、私も数時間前、去年から来たには違いないが。
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「そっちとこっちの席では、タイムゾーンが違う?」
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「そうみたい。ほら、そっちの時計と、後ろの時計を見て。」
「あっ」
知人がテーブルの上に端末を載せた。こちらに滑らせてきた端末の日時は、こちらに来たときには、昨年になっていた。
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「ということは初詣は…」
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「初詣に来ていたあなたの知人の位置、タイムゾーンが違ったんじゃないの?」
「なるほど……」
珍妙な事件に、納得しかけなかった私は、思わずジャバボタンを起動した。
私のジャバボタンは端末に内蔵されたジャバボタンである。いわゆる SoC(System on a Chip) というやつだ。さしずめ「ジャボ」(ジャバボタン in ジャバ)とでも呼べばよいだろうか。
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端末をジャバボタン優先モードに切り替えると、テーブルの向こうに滑らせた。ジャババババババババ。鳴りひびくジャバ音。
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「あなたの端末は、ジャバボタンは、タイムゾーンの自動切り替えに対応してないらしい。」
タイムゾーンをまたがり、ジャババババババとなり再起動するまで止まらない端末が二人の間に新年をお知らせしていた。
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『新年あけましてジャババババババ』より抜粋
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