「鉛玉はお持ち帰りしますか?」
— 超越的小学二年生 (@toby_net) December 14, 2017
表情ひとつ変えず、目の前の店員は銃を構えていた。こちらも負けじと、ニッコリすると、
「ああ、てめえが喰らえ(イートイン)」
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すでに構えていたトゲ付きのジャバ棒を振り回すと、レジはジャバっと破壊される。
破裂したレジの破片が、店員に襲いかかる。硬貨はさながら散弾である。「ヒッ!」店員のスマイルが、古いOSで表示された絵文字のように変化したときには、俺の安全は保証されていた。
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破片を喰らい、崩れる店員。ジャバ棒を鞘に収めると、「ダウンロード、ありがとうございました」と鳴りひびいた。
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ファストな店(フード)を見回す。他店員の顔は、この騒動に、Unicode絵文字では表せられない表情に見えた。
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一人、旧式の携帯端末でも表示可能な表情の店員がつぶやいた。
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「あんたのそれ(ジャバ棒)、何なんだ。」
「分かっとらんな」という絵文字を表情にしつつも、俺は答えた。
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「おもちゃだよ。」
俺はとっさにカメラに振り返ると、ハキハキした口調で発し始めた。
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「『無頼メン2』みんな楽しんでくれたかな? 「ジャバ棒」の予約は今から10分後受付開始! 今ならクリスマスにまだ間に合う!」
「カット〜」 「ッケーでーす」「今の表情よかったよ」「Unicode絵文字にないよね? あれ、アドリブ?」 様々な言葉が飛び交う中、どっかとパイプ椅子に腰を下ろすと、次の撮影まで待つのだった。
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俺のことはいい。ただ、ジャバ棒を振り回す役がらだ。それより、30テイクは撮っただろう。店員やレジはいくつあっても足らぬものだ。
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『無頼メン2 メイキング』より抜粋
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レストランの「お持ち帰り」ボタンを押すと、店員がジャバボタン柄のタッパーを持ってくる。
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タッパーという語感より先に、ジャバボタンの柄にとりつかれる。客を恥ずかしがらせない、店長の粋なはからいである。
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これが、バイキング形式ならばどうか。おそらく、ジャバボタン柄のタッパーが、そのままトレイになっていただろう。そう思うと、一人で感心していた。
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※ 当作品には、ノットジャバな表現があります。作品を楽しんでいただくために、当時の時代背景、文脈は必要と考えそのまま放映しています。ご了承ください。
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