あと35分でメンテナンスに入ります

「長老、このシマシマ模様はなんです?」
「古来から伝わる道しるべといわれておる。決して、取り除いてはならぬ、文様を維持せよと。代々ある家柄の...」

「このシマシマ模様いらなくない?」
「無駄だね」「きれいにしてしまおう」

それ以来、神からの食料や衣類が届かなくなったという

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

「長老、四本足の神の使いがこなくなってから、一週間が過ぎました。
このままでは民は飢え死にしてしまいます。」
「たたりだ... 文様を消したために、神の怒りをかったのだ。」

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

そうして、住民によりもう一度シマシマ模様が描かれた。
だが、食料は届かない。
代わりに、次の日には、半透明な四本足の神の使いがあらわれ、あっという間に村を焼き払っていった。

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

さいわい村人は、隣りの村に避難していた。
そこでは、いつもより多くの食料や衣類が届いていたという。

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

長老は避難先の村人に聞いた。
「どうしてこんなに食料が?」
「...ある日、子どもがいたずらで、代々伝わるシマシマ模様をあちこちに描いたのだ。 その子は何でも描きうつすのが得意なのだ」

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

また、長老は見慣れぬ紅く細長いの文様を発見し、隣人へと聞いた。

「あの紅いひつぎのような文様はなにか」
「....わかりません。とにかく消してはならぬと伝わっています」

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

いよいよ長老は気になり、夜な夜な避難所を抜け出しては、紅い文様を陰から見守っていました。

三日目のある夜、ついに文様に近づく者を発見。長老はおもわずガッツポーズした片手をもう片手でいさめました。

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

紅いひつぎのような文様に近づく者が一人。
体にフィットするローブで顔を隠しています。そして、何やら平たい弁当箱をバックから取り出すと、弁当箱から伸びる紐を地面に差し込んだのです。

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

長老は緊張からか、思わず喉を鳴らすところでしたが、あわてて口を覆いました。

徐々に弁当箱が光り出します。そして、何やら弁当箱が喋っている様子。ローブの者とは思えない不思議な声です。

「ジャバの更新を行っています...」

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

「ジャバの更新が完了しました」

「(ジャバ..?)」 長老はたしかに聞きました。ジャバという単語を。どこかで聞いた事がありました。たしか、村の伝承にある、神を動かすものであったような...

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

不思議な声はまだ続きます。
「再起動が必要です。再起動しますか? (Yes/No)」

直後、タンッという軽快な音が聞こえ、長老は意識を失った。

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

長老が目覚めると、いつもの村、いつもの朝でした。
そういえば、何か村が焼き払われたような夢を見た気もします。

住民がたずねます。
「長老、あの青く細長い文様はなんなのですか」
「...あれは古くから伝わる...」

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

『あと35分でメンテナンスに入ります』より抜粋

— トビーネット (@toby_net) February 23, 2020

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