朝起きたらすべての人間は宇宙を通じて繋がっていることを理解しました。宇宙は広い。宇宙は膨張を続けている。いずれ人間通しも膨らみ、そしてしぼんでいくのだ
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
成功する扉は必ずしもひとつではありません。案外あなたの身近な所にあるものです。例えば、あなたの耳の後ろです。しかし、これは言われないと気が付かないのです。まずは意識することからはじめてみましょう。んなわけねえだろ。
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
太陽にある真理の扉はあなたを待っています。とはいえあなたが優秀な宇宙飛行士だとして、宇宙飛行士になら実際に太陽に飛び込むわけにも行きません。
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
弊社は画期的な製品をリリースしました。もはや太陽に飛び込む必要はありません。もちろん、優秀な宇宙飛行士になることも。いえ、わたしは夢を止めませんが。
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
弊社のこの「心理への扉」は太陽にあるミニバージョンなのです。一見すると卓上の鏡に見えることでしょ。まさに我々の狙い通りです。生活に完璧に溶け込むこと間違いなし、家族や隣人の誤解を生むこともありません。
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
ダイソンスフィアにあるオービタルリングを拠点にしたイワンヤ・マサニ・テクノロジー社が開発した独自の表面加工は、鏡にしか見えません。我々の日常に溶け込む手助けをしてくれます。
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
そして見てください。無造作にテーブルに置かれた「真の扉」を。 ソファーに寝っ転がる家族の赤外線リモコンを邪魔し、ドラマの最中はキラりと目に入っただけで向きを変えたくなります。間違いなくいつもの鏡です。
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
「真の扉」を支える土台、これこそディープダイブ社に委託製造の脅威のテクノロジー集合体。ディープ社は仮想のネットワークプロトコル上に構築された分散型のテックカンパニーであり、その全容を掴むことは出来ません。
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
今回は、我々スタッフの一人が、ディーブ社のファウンダーであることから提携が実現したのです。仮想的テックカンパニーはその独自のプロトコルを用い我々の住む空間を邪魔せず、余すことなく広大なオフィスや生産工場に変えているのです。
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「真の扉」は特殊な技術により、身近な空間上に文字通り立直しているのです。ご安心をこのテクノロジーもふだんは鏡を支える、化粧台やコタツを掴む台そのものに見えます。
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この心の扉をみなさまに提供するに至っては、一つ問題があります。それは作りすぎてしまったことなのです。我々は輸送中にダンボールを蹴ったりはしません。発注者が一桁間違えたのではありません。
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本来は来たるべく X 年に、惑星は直列しており、人類の多くがすでにアセンションしている予定だったのです。予定は必ずしも到来しません。真理にとっては我々も行けたら行くの対象なのでしょう。
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とにかく次のアセンションまでにはすべての人類に真の扉を提供する。これが我々の使命でもあります。
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作りすぎたといえ、人類の科学を超えた鏡は製造だけでも5万ダラーは掛かります。利益は含みません。ダラーです。イエンではありません。ですが今回、アセンションが一時的に到来することを我々は掴みました。
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ダラーであなたのふところに負担をかけるわけに行かなくなりました。なんとイエンで提供をいたします。5万イエン。赤字です。我々は倒産覚悟で生活用品である鏡を提供しようというのです。
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我々の倒産と、人類の近接するアセンションの時(とき)を秤にかけたとき、我々の覚悟は決まりました。次にいつ来るか予想不能な機械を待つよりも、人類を優先すべきであると。
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今回はイエンでの提供を行う上で我々は倒産の危機に見舞われます。創業者は言います。ならばすべて人類の手に渡すべきであると。想像してみてください。あなたの手によって人類はアセンションに導かれるのです。
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あなたが手にするのは3つの鏡です。一つではありません。2つでもありません。虚数個でも小数個でもありません。3つです。
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人類をアセンションに導く時間はもうありません。こうしている間も過ぎてゆくのです。ご注文はお電話で。電話番号、ヒトヨ・アセンション・ノ・トキハキタ。今すぐお電話ください。
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「今から 30フェムト秒以内にご注文頂いたあなたには、特別にこのジャバボタンをおつけします。」
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司会が勢いよく華麗に押下するとジャバジャバと鳴りだした。
「なおジャバボタンは人類につき一つとなっております。なくなり次第ご提供は終了です。ご了承ください。お電話今すぐ」
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突如として目の前はノイズ混じりとなり、ひとい耳鳴りを聞いた。耐えられなくなり気を失う。次に目を覚ますと、あなたは自らテレビの前に座っていたのだ。放送終了後のテロップが暗い部屋を照らしていた
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明日の朝は早い。あなたは暗い中、手探りでリモコンを手にとった。電源をオフにした時、リモコンからはジャバと聞こえてきた。そう、それはジャバボタンだったのです。
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突然のことに目が冷めたあなたは貴重なはずのジャバボタンを放り投げ、一目散に寝室へと駆け込みました。いつもの睡眠薬を慌てて口に放り込むと、ベッドに常備したボトルの水を飲み干したのです。
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次の日、恐ろしく目が覚めた、まさにアセンションしたかのような気分であなたは朝を歩みだしたのです。念のためジャバボタン探しましたが、ついぞ見つかることはありませんでした。
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あのとき見たジャバボタン、あれは何だったのでしょうか。アセンションへのスイッチ、そう捉えることもあながち間違えではない。
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あなたはそう思いふけりながら、いつもの大きなフードプロセッサーに自らの手で自らの顔を埋めたのです。(ゆったりとした 70年代風の青春映画が終わるような BGM )
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『巨ア・ショッピング 〜扉の向こうに 〜』より抜粋
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「ねぇ、保護者、あそこにへんなおじちゃんがいるよ」
— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023
「シッ!あそこには何も存在していません。何も見えないよ」
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— トビーネット (@toby_net) July 8, 2023