風が吹けば Amazon が儲かる
— ところで将軍 (@toby_net) 2017年1月21日
NHK では「ボタンが落下して困ってるんです」という視聴者のお困りを解決するために、大学からは粘着剤の専門家、企業からはボタン開発のプロが呼ばれる。
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第一線でジャバボタンを開発している○○さんです。企業秘密のため、開発者の名前は伏せられています。
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「ジャバボタンの開発者から見て、ダッシュボタンはどうなのでしょうか」
— ところで将軍 (@toby_net) 2017年1月21日
「落ちるという事が考えられないですね」
「ジャバボタンは落ちない?」
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「ええ、利用者が無料ダウンロード出来なくなりますから。落ちると利用できるボタンとは性質が異なります。」
「では、ダッシュボタンを落ちなくするのは難しいでしょうか」
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「いえ、そんな事はないと思います。やれだけやってみます」
遺跡から発掘された「理想魔法瓶」。時を経て過去の厄災から送られた、その瓶は、街ごと消し飛ばす爆弾だった。誰かが開封するのを、数千年も待っていたのだ。
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最高のテクノロジーを確かめようとした文明は優秀な科学者とともに消し飛ぶ運命にあった。
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数々の文明の破滅を経て、「理想魔法瓶」を正しく開封できるまでに発達した文明が出現。しかし、高い技術によって構造を知ることが出来た文明にとって、「理想魔法瓶」が何ら新しいテクノロジーをもたらすものでは無かった。
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かくして、各地で次々に発掘され、起爆を解除され始める「理想魔法瓶」。爆弾処理班にとっては、普段の仕事と何ら変わりはないのであった。
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「文明の傷跡展」 と称された企画展示が開催される。美術館には、各地から発掘され、ガワだけとなった「理想魔法瓶」が並べられた。
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その中には、押すとジャバとなる紅いボタンが紛れ込んでいたものの、その本当の意味を知る者はいないのであった。
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『文明の傷跡』より抜粋
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展示されていた紅いボタンは、押すと周辺の端末に搭載されたジャバが一斉に更新されるという、ジャバボタンの亜種なのだ。過去には、「オラクルダッシュボタン」と呼ぶ者もいた。
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「オラクルダッシュボタン」は、裏に絶妙な粘着剤が貼付されており、適時落下しては、周囲の端末にあるジャバを最新に保っていたのだ。
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人類がまだジャバと統合されていなかった頃の異物である。
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遺物
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