入社以来、あなたは上手く振る舞おうとした結果、 x に似た容姿、役割(ロール)を演じていた。
— 大人の発達相談室 (@toby_net) August 9, 2016
ある日、あなたに辞令が下った。なんとお役御免となったのだ。
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「そんなバカな!」
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ここ二年、できる事は精一杯やったはずだ、と捻り出すように声を上げた。事実、専門以外の様々な事に取り組んでいたのだ。
しかしながら、広く仕事を受けていた事が、裏目に出ていたのだ。
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第三者から見て、x と見なしてもよいと思われたのだろう。少なくとも上司の目には、x に見えていたに違いない。
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次の日には、あなたは上司に迫っていた。「私の何が悪かったのですか。」
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「…単刀直入に言おう。x な振舞いだな。」
「x !?そんなことで? x の… x の何が何だってんですか!?」
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あなたは、震える声を抑えながら、もう少しで上司の胸ぐらを掴むところだった。
上司はあなたを気付かってか、自らのえりを守るようなジェスチャーをする。あなたは、一瞬、落ち着きを取り戻した。
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「… x は本質的ではない。」
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「本質的…?ではない?」
あなたは、目眩がしたのか、今にも倒れそうな振動を、体からデスクに伝えていた。
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上司はデスク越しの振動から、感情を察し、あなたの肩に手をやっていた。
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「移動先は、ジャバボタンのメンテナンスだ。なあに、君なら務まるさ。」
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ジャバ…と聞こえた途端、あなたの顔は上がっていた。あなたのキラキラと輝く目を見た上司からは、安堵のため息が漏れた。
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翌週、あなたに代わり配属されたのは n であった。n もまた、本質的ではない運命を背負わされた者である。
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特段、内包的であるこの部署に、本質的な人間は配置される事が無いことは、上司だけが知っていたのだった。
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『人材の本質』より抜粋
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