ジャバボタン開発部 奮闘記

ユーザーのニーズに基づいたジャバボタンの開発。スタティックなジャバボタンから、ユーザーからの入力に基づいて変形、切断、硬質化、実体化するダイナミックなジャバボタンへ。

— ジャバとドーナツの穴、それらの意外な関係 (@toby_net) 2016年3月20日

ユーザー調査を行ったジャバ研究所の報告(2038)によると、堅牢性が第一との結果が出ている。ジャバに至っては、すでにウリの機能と思われる。では二番目に求めらたものは何か。それは、給与アップである。

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給与アップは諦めてもらうとして、第三に求められたもの。それは、エンジョイソフトウェア開発であった。 そこで、我々、ジャバボタン研究員として、どのように欲求を満たすボタンが開発できるか。

— ジャバとドーナツの穴、それらの意外な関係 (@toby_net) 2016年3月20日

まずは、開発現場へと趣き、実際のユーザーへヒアリングを行った。

「Zzzz... 」

休憩室で死体のようにならぶプログラマーに聞き、開発されたジャバボタンがこれだ。

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ジャバボタン型のピローである。
1.4m ほどの長さの立体的なフォルムと、低反発な素材、カバーはサラサラの生地。
既存のピローとの違いは、カバーにある。

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本ピローのカバーには ナイロン 85% に対し、10%のジャバマシンを織り込んだ。休眠の間にも、ギョーム情報を取り込むことができる。

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休暇中の作業者が、端末の電源を切っていたとしても、連絡が可能となる枕なのである。現場と管理者、両方のニーズを取り入れた、バランスのよいピローであると自負している。

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今日は、B 社に訪問した。 3ヵ月前より製品テストの協力をお願いしていたのだ。
パーティションで区切られた臨時応接室に通された。
数分後、やつれたマネージャらしき人物が対応してくれた。

「ジャバボ……ピローの具合はどうでしょうか」
「アッアッ、エンジョイエンジョイ」

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「よくわかりました。ありがとうございます」

どうやら、エンジョイソフトウェア開発の成果は出ているようだ。

しかし、外ずらだけでは成果を判断できない。私は、つまりあなたは、端末を取り出すと、許可をもらいピローからデータを収集した。

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「よさそうだな。よし、では帰ってさっそく、分析にかけます。ご協力感謝いたします。では、また三か月後」
「アッ、アー、エンジョイエンジョイ」

マネージャの方は丁寧に会釈をして、私を見送っていた。人は見かけによらないものだ。

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そういえば、休憩室の中を通ったときに、複数の死体と思わしき物体が摘まれていたのが、少し気になった。以前より多くなっている気もした。

「良い感触だった。しかし、まずは分析だ」

会社への帰路、いつもよりストレージが軽くなった気がした。

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『ジャバボタン開発部 奮闘記』より

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