2.4GHz帯 をつたい流れ落ちるジャバ。女の目にジャバが浮かんでいたのがはっきりと見えた。
— 箱 (@toby_net) 2015, 6月 15
女の話を聞くと、何かソフトウェア開発の案件があったらしい。ままあることだ。女というものは、何かあると決まってジャバを流すものだ。
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そのとき、女が何を言っていたか、よく覚えていない。酒がそうさせたのかもと私に思わせた。目の前にジャバがなければ。
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私が釘付けになっていたのはジャバだった。女ではなく、彼女に目に浮かぶジャバを見つめていたのだ。
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私にはジャバしかないと思わせるには十分な出来事だった。女はそれからも、私にソフトウェア開発で得たストレスを発散するようになった。
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女とは付き合うのでもなく、ただどんな案件なのか、と守秘義務に触れることなく聞きあう間柄であった。私が関心を示していたのは、ジャバではある。
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私の目的は女と話すことではなく、彼女のジャバを見ることであった。知ってか知らずか、女はときおりジャバの話をした。
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前世紀の文献でみた「女の鋭い感」とはこのことであろうか。女は自分からジャバの話をするようになった。
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「私のジャバが目的だったのね!」ある日の女は、こう切り出した。溜まっていたバッファがあふれたのだろうか。
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「同志よ、何か嫌なことでもあったのか。書記長にピーエイチピーでも強要されたのか」と聞くと、ガハハハと女は笑いだした。ガハハハか、久しぶりに見た笑い方だ。
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その晩は処理系ハラスメントだかなんだと、ひとしきり話したのだった。彼女が笑いながら流したジャバもいいものだと、帰路についたのだった。
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『ジャババーでの出来事』より
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