「何ていうか、その、文句を言うわけじゃないけど…。雰囲気が…のときに…。相手の…シャツに…【ブロックチェーン】って書かれてたら…」
— 小学ニ年生 別冊付録 (@toby_net) April 13, 2018
それを聞いてか、男は眉を潜めた。
「うん、それでそれで」
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男はすぐに相づちをする。一瞬、暗くなった男の表情はパッと、にこやかになっていた。
「シャツによく分からない文字が書かれていたら、…その…じゃない?」
「へー、そんな人いるんだ」
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「いるの! 本当にいたの!」
「いたの!?」
男は困惑を隠すように、表情を歪めながらも頬をピクピクさせ、あなたの話を聞いていた。
「いたっていうか、それ見たんだ!?」
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「えっ!あっ…そ、そそれは… いや、雨に振られたときにたまたま…二人で」
「へー、フタリでねぇ…」
「ともかく、ないでしょ?」
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「……」
男は考え込むように黙る。しばらくの静寂。 周りにも客がいたが、少なくともあなたと男の間に、会話はなかった。
「あなた、聞いてる!?」
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「ジャバッ! ……あっ…! …いや…」
「聞いてなかったの!?」
「ジャッ… いや、聞いてたよ」
「何? ジャバって…」
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あなたに、「あなた」と言われるとは…。そのように困惑した男が居た。反射的にジャバと叫んでいたのだ。
「あのね、だから…」
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このまま黙って聞き入るわけにはいかない。 そう男は感じた男は何かを決意した男は、黙って男は聞き入れずに、男はスッと男は立ち上がった。男は。
バッと男は無言のまま、上着を開く。あなたは突然のことに、両手で手を覆った。手の隙間から手で男の様子を覗くあなたの手。
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【インターネット】
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勢いよく開かれた男の胸、正確には下に来ていたTシャツには、力強くふといゴシック体で、そう書かれていた。
薄暗く、ロウソクに見立てたアンビエントでエキゾチックな LED が揺らめく。 男の目は血走り、両手で手を覆い隠していたあなたの方に向ける瞳からは、紅い残像が残るようだった。
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『ジャーゴンファイル_ja-JP』より抜粋
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あなたはジャバ。時期、ダウンロードされる運命にある。新しいデバイスの一つに加わるのだ。光栄なこととは思わないか?
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