IoT 、自由度高めなAndroid 端末でこれぞというのを見たい。例えば、端末を上に放り投げると、高速回転しながら、カメラで撮影した目標に向かって飛んでいくなどして欲しい。
— 生活最適化問題 (@toby_net) 2016年12月15日
しかし、IoTウエポンと見せかけた彼の端末が二度、飛ぶことはなかった。相手が放り上げた端末に気を取られているスキ、彼自らがドローンと化したかのように目標を捕捉する。
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「低空飛行」という彼の座右の銘のごとく、膝より下をはう彼の姿。彼を見た相手の脳には、次世代のドローンが想起された。無論、その発想が世に出ることはないのであるが…。
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ムクロと化した相手のふところを探る彼には、ジャバをインストールすることしか頭になかった。すかさず、相手の端末にジャバをダウンロードするやいなや、インストーラーを走らせた。
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彼はあらゆる端末を見かけてはジャバをインストールする事が日課となっていた。端末ごとのアーキテクチャの違い、サポートの有無、最高裁の判決(?)など、もはや障壁ではないようだった。
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「ジャバ、インストール完了。」
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相手のムクロへと端末(ジャバインストール済み)をもどし、彼は懐からチラシを取り出した。
チラシがムクロの顔に覆いかぶさる。
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その一枚の紙には、「予備のオファー(optional offer)」の入手先が描かれていた。
丁寧な毛筆で、描かれた手順書はコピーされたようには見えない。水墨画のようなスクリーンショットは、ほとんど芸術であった。彼の手順書の仕上がりは、エビデンス・スクリーンショットの匠と並ぶ。
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なぜ、ジャバをインストールするも、「予備のオファー(optional offer)」はチラシで記したのみであったのか? あくまで、ジャバ以外の導入は任意であり、つまり、利用者の意思が尊重される。これは彼の信念である。
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『インターネット・オブ・シングス』より抜粋
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