「これから会う人物は、ワールド・ホッパー。30年ごとに、異世界転生を繰り返す者だ。ホッパーが去った後、世界への影響は未知数につき、要注意人種に指定されている。」
— { } 太郎 (@toby_net) March 4, 2016
「これは… 水槽? 脳ではありませんか!」
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「そうだ。ワールド・ホッパーによる世界への影響を最低限に抑える処置だ。彼の入出力は制限されている。」
「これらすべての水槽に、ホッパーたちが、彼らの脳があるというのですか」
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「その通りだ」
「なんて、ことだ」
白衣の下に作業着を着こんだ男は、自慢げに話し始めた。
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「そして我々は、ホッパーたちの脳を制御することに成功したのだ!」
声の大きさは、白衣の興奮度を表してるようだった。
あなたはただっぴろいドッグへと案内された。
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「この巨大な船は一体… 」
「箱舟だよ。『転生エンジン』を載せている。ホッパーたちの脳で動くエンジンだ。」
「この大型の船は、現世界脱出のためのものだ。あなたに見てもらいたいものはこちらの方だ。」
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「小型の船がたくさん… 戦争でも始めようというのですか」
白衣がいういには、〝ホッパーたちがどこから来るのか〟これが最初の課題だったというのだ。長年のホッパーたちの情報をもとに、作成したワールド・マップを見せられた。特大の樹形図のようだった。
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樹形図の根っこ、つまり、ホッパーが初めて誕生した世界があるというのだ。
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様々な人間が異世界を転生し続け、樹形図としてあらわされた根っこ。その最初の世界には、「ジャバ」とラベルが振られていた。
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「ジャバ!?」
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あなたの声は思わずながら、裏返っていた。
「そうだ、ジャバだ。ホッパーらによると、最初の世界で発明された〝ジャバ〟そして 〝ジャバマシン〟 こそが転生の始まりだというのだ」
「まったく、異世界転生モノの小説でも見ているようだ」
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「まったくです」
あなたは、ジャバに聞き覚えがあった。ジャバこそが毎日口ずさんでいるフレーズであった。そして、偶然にもあなたもホッパーであった。記憶のないホッパー。
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「我々は、記憶のないホッパーたちを集め、ジャバの秘密を解き明かすプロジェクトを立てた。あなたにもそれに参加してほしい。」
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心を見透かされているようだった。
「少し、考えさせてください」
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「わかった。あなたの部屋は用意させてある。今日はもう遅い。泊まっていくといい」
あなたは会釈をすると、現れたスーツの男らのあとを追った。
あなたは一瞬立ち止まり、振り返ると一言失礼した。
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「…わたしのような、〝あたな〟 は、記憶のないホッパーは何人いるのですか。」
「少なくとも、記憶のない〝あなた〟は575人確認された。この世界にはホッパーが 1024人いることはわかっている。今回のプロジェクトに賛同してくれた 〝あなた〟はあなたを入れると 255人だ」
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「まだ、参加すると決めたわけじゃない…」
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「あなたは参加する。そう信じている。」
あなたは振り返り、意思を背中で伝えると、スーツらのあとを追い出した。
「ジャバのご加護があらんことを」
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「!? (この男もジャバ…あなたの一人だと言うのだろうか?)」
あなたは頭の整理が追い付かず、ただ案内された部屋へと向かうのだった。
『ワールド・ホッパー』より
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土曜日の朝からするジャバはサイコー!!!
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