ぼくの しょうらいの夢は、ぬまに落ちた人を たすける仕事が したいです
— トビーネット (@toby_net) December 14, 2019
あなたが落としたのは、このツルハシですか。 それとも、こちらの最高によく掘れるツルハシですか。今ならなんと、予備にもう一本。今から30分だけ、オペレーターが泉でお待ちしております。
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
「今回は、泉の営業所トップの成績を泉之神さんに起こしいただきました。よろしくお願いします。」
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
記者の前には、ツーブロックでスリムなスーツをビシッと着こなすパーソンがいた。
「ツルハシを売る秘訣を、お聞きしたく思いまして」
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
ツーブロックは笑顔で答える。
「いえ、私どもはツルハシを売っているのではありません。 沼に落ちたお客さまに手を差し伸べているのです。 」
「沼…? …と申しますと。 泉のことですか」
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
「ええ、これは比喩でして。」
ツーブロックはすかさず、紅いジャバボタンを取り出して見せた。そして、さらに話を続ける。
「例えば、このボタン。ダウンロードボタンがあなたの問題を解決するとしたらどうでしょうか。」
ゴクリという音が記者から聞こえた。
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
すでに、記者の目は紅いボタンに釘付けである
「こ、こ、ここのジャバボタンはおいくらで?」
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
すでにインタビューは、商談と化していた。記者は空間の変化に気がつく様子もない。
ツーブロックは、ジャバジャバッとボタンを押下した。
「いいジャバ音でしょう」
「このジャバボタンは非売品でして……。今はお売りすることは出来ません。職人が一つ一つ…」
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
記者の顔色が変わり始める
「…私どもが、あなたを沼からお救い出してから、お譲りするというのはどうでしょう。ちょうど出来上がるころだと思いますよ。いわば成果報酬のようなものです」
パアッと記者の顔が明るくなる。
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
ツーブロックが書類の入ったカバンを開ける前に、記者の口が先に開いた。
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
「分かりました! いえ、けっしてジャバボタンが欲しいという訳ではありません。 話を聞くうちに、サービスを体験して、記事にする方がより読者に伝わるかと思いまして」
無事インタビューは終了。しかし、泉の営業所トップの泉之神の仕事はここから始まるのであった。
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
ジャバボタンは今日もどこかで経済を回している
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019
『金のジャバボタン』より抜粋
— トビーネット (@toby_net) December 15, 2019