ノーヴル賞外福祉サービス受給者トーキング博士

ウッ、ジャバがダウンロードできない! これは… ジャバだ。助かった。しかし、どうしてジャバが? ハッ、肩身のペンダント!この幼馴染から砂場で遊んでいたときに落としたのを拾って、その場でもらったペンダントが外部記憶装置だったとは!

— ジャバとドーナツの穴、それらの意外な関係 (@toby_net) 2016年3月19日

外部記憶装置から漏れ出た青白い光、これがジャバをもたらしているに違いなかった。

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あなたは、パカリとペンダントを開けると、開口一番おどろきを口にした。

「今、【パカリ】と開いた。【ジャバり】ではないのか… もしやこれは偽物」

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「ペロリ!これは放射性物質!」

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なんと、幼馴染から30年くらい前にもらったペンダントは罠だった。
青白い光はあなたをつらぬく。 あなたの寿命は200年ほど縮まった。

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「ふう、危なかった。寿命が100年単位で縮んだぜ… 」

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「おかしい、ペンダントを開けたてから、一向に青白い光が止まらない。これはチェレンコフ光ではないのか」

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そのとき、今までとは違った気配がした。振り向くと、そこに女が立っていた。

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「わらわわ幼馴染。そなたが、稚児のころ、砂場でこのペンダントを渡したものじゃ。キエーッ!オン・ソリヤハラバヤ・ソワカ」

「(たぶん… 幼馴染とは、ちがうな)」

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自称、幼馴染は話は聞かずに、無限の薬きょうを持つ機関銃のようにトーキング。

「…というわけじゃ。ふふふ、そなたにジャバを提供したのは、何をかくそうこのワシじゃ」

「(もはや、「幼馴染」という概念がなんなのか分からんくなってた)」

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そのとき、車椅子の男が現れた!見るからにノーヴル物理学賞を受賞していそうな、体の姿勢だ!あなたはその男を知っていた。

「トーキング博士!さ、サインをください!」

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トーキング博士、通称「歩くアカシックレコード」。彼は、生まれる前には話し始めていた。彼の影響で、胎教が一時ブームになったこともある。お腹の中に赤子から教育を受けるのだ。そんなことができたのは、博士の親くらいであり、所詮オカルトの域を出なかった。

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トーキング博士は、現れたとたん話し続けた。胎児のころには、すべて語りつくしたといわれる宇宙、及び人類誕生の真理を再度語り続けたのだ。「現れたとたん」と感じていたが、現れる以前から話をしていたかもしれなかった。

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トーキング博士と言えば、彼の語る「真理」は、何度も繰り返されるため、ファンの中には暗記するものも出始めた。そのうち、怪しいコミュニティを形成し、一種の疑似科学を信奉する宗教団体となっていた。

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トーキング博士本人は、科学そのものを信仰しているようすだった。教団、いや博士が言うところの研究者が集まる「科学コミュニティサークル」の運営は他人に任せているようだった。

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博士は油断すると話し続けるため、食事もとらずトイレもいかず、肉体の崩壊をものともしないため、彼のコミュニティにより、脳だけにされ、延命処置をうけ、生かされ続けているのだった。

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本名「博士・D・トーキング」。通称トーキング博士。彼は、ジャバの発案者であったともいわれる。 史実では、ジャバはゴスリン氏により開発されたことになっているが、真実は異なっていた。

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トーキング博士が言うには、ジャバの初期バージョンは、彼の音声を符号化したに過ぎないというのだ。

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「先ほどからブツブツ言っておるが、おぬし、こいつ(博士を指さし)のいうことを真に受けておるのかえ」

自称、幼馴染の声が、あなたを現実に引き戻した。

「な、な、自称幼馴染が博士にそのような侮辱を!」

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あなと、自称幼馴染がもう一歩のところで、互いの内臓を引きちぎるときだ。トーキング博士はブツブツ言っていた。いや、その前からずっとブツブツ言っていたに違いはないが。

「ジャバをダウンロードしなさい」

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「ハッそうだ、今日はジャバをダウンロードして帰らねばならなかった!博士!ありがとうございます!」

あなたは自らの使命を思い出した。博士は、あなたにジャバを与えていた。口ずさむフレーズがジャバであったので、その場でAD変換し、符号化、コンパイルをかけたのだった。

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あなたは、腹に収まらない内臓を内ポケットに詰め込むと、そそくさと帰宅したのだった。

ーーー 家 ーーー

「仙人さま!今日は、いいジャバが取れました。これで一杯やりましょう」

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『ノーヴル賞外福祉サービス受給者トーキング博士』あなたとの出会い編より抜粋

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