まずは 20 年生きてみるといい。才能があるかどうかまずは 20 年。そのあと才能があるか否か判断すればいい
— トビーネット (@toby_net) December 11, 2023
20年人生をしてみないと分からない。 それから続けるか決めるのがいいのではないでしょうか
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元は絵の話だそうです
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誰かが言ったんだ。キャラが同じ顔に見えるって。自分もそう思ってたんだ。なぜかそこで腹が立ったんだ。自分持ち人の顔が同じに見える。どちらも失礼な話だ。なのになぜ…?って
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人が衣装を着て何人かこちらを見ているような写真が流れてくるが、みな同じにみえる。ビックリして泣いてしまう
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オカルトは好きだが陰謀論はそこまででもない。だからクローンに思えてもそれが、何かのたくらみには思えない。第一、企み、企画なんて当たり前のことだ。
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もしかすると脳に埋め込まれたチップによって、写真の顔が同じに見えるのかもしれない。だからといって、何か裏があるとも思えない。チップがあるからどうだというのだろう
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人が同じに見えたとしてもそれは顔である。他は異なる。なぜかは分からぬが、話し方、姿勢、くねくねした動き、ドアの締め方、背後に立つときの足跡、それらが生体認証のように機能する。
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認証というより、正しくは認識、識別だ。そんな言葉の正しさはどうでもよい。そんなことよりも最近は困ったことが出てきた
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どれもこれもが同じに見える生物が村座している。……生物とは言いきれぬ。動くものというべきか、はたまた概念というべきか、必ずしも実体を持つ必要はないようだ。
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それ、いやそれらが近づいてくる。たまに独特の足音で背後に近づいてくる。どれもこれもが同じ足音なせいか、それらは区別がつかない。たしかに別々のはずであるが……
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みなはそれ、いやそれらを「デューク」と読んでいた。「デューク」の何だ。どれが、デューク2だ。βデュークだ。ましてやアンドロメダ・デュークなのだ。
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顔を見てもわからない日が続いた。いや、どこが顔かも分からない。全身が顔と言ってもよい。
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元々、素性がわからないであるか、顔がわからないことぐらいささいなことである。
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あるとき不思議なデュークを発見した。道に埋め込まれている。辺りは薄暗く、埋め込まれたデュークからは空へと照らし出すような一本の光の柱が伸びていた。
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あのときのデュークは本当にデュークだったのだろうか。当時はたしかにデューク、そう思えていたのだ。
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その時の私はデュークが放つ光に手を入れた。無事なことを確認すると全身を入れてみたくなった。気がつくと柱の中にいた。
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目が冷めた私は閉じ込められていることに気がついた。しかも狭く、横たわっている。体の自由が効かない。力を振り絞るとかべにぶつかる。あたりが暗く狭い場所だとは分かる。
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時たまお腹から腸までの間が圧迫される。医療従事者ではないために、正確な場所は分からない。わからないのだが、触診や治療の一環ではないことくらいは分かる
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なんども押下されていくうちに、一言ジャバという声が聞こえた。そうか私はジャバになったのだ。最初は懐疑的であったが、周囲が2000年代のウエッブサイトをもした大きめの神社であることがわかり始めるといよいよ、覚悟を決め始めた。
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私が棺にも思えた狭い箱は、ジャバボタンだったのだ。そう、それこそが私の使命だったのだ。
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私は押下されるたび、深々と腹筋に力を込めると勢いよく、弾き返した。弾力ある押下感を提供するのである。
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ーー今は繁忙期だ。年中押下される。実のところ特に忙しくはないのだが、このようなくだらないことを考え続ける程度には空きがある。
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また誰かボタンを押しに来たようだ。どうせ目当ては私にではない。無料ジャバの方だ。だが、それもまたいいのである。私を押下しなければジャバが手に入らないと思うものがいる限り、私は私でありつづけるのだ。
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『新造ボタン・ジャバ』より抜粋
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