ノットジャバが見つかったって? 待って。もう少し彼と話していく。彼の顔にジャボって書いてある
— トビーネット (@toby_net) April 17, 2022
「培養肉の試食会にようこそ。さっそく食べていただきましょう。では目隠しを」
— トビーネット (@toby_net) April 17, 2022
「……これはカニカマだわ」
「たしかにカニカマの味がする」
「カニカマにしか思えない」
「では皆さん、今度はこちらをどうぞ」
— トビーネット (@toby_net) April 17, 2022
「……カニカマだわ」
「たしかにカニカマの味がする」
「いったいどちらが本当のカニカマなんです?」
「では目隠しをとっていただいて」
— トビーネット (@toby_net) April 17, 2022
「…カニカマ?」
「たしかにどちらもカニカマだ」
「カニカマにしか見えない」
「見た目も味もカニカマそのもの。これが弊社が開発した培養肉、バイオカニカマです」
— トビーネット (@toby_net) April 17, 2022
「…!!」拍手が巻き起こる。
ゲストが一人、テーブルの端に置かれた赤い切り身に気がつく。
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「これは…?」
「すみません。何かの手違いでしょう。ああっ、まってダメです!!」
………
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「お客さま、お気を確かに! いま救急車を呼んでいます」
「ジ、ジャバ…ジャバの味がした」
取調室にて。
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「いえ…あれは、試作品でして。 おそらく開発部の連中が何かを再現して置き忘れたものでしょう。決して非合法なものではありません。」
「容疑を認めるか?」
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「…! そんな! あ、いえ、お客さまの容態は?」
「あなたは責任者だ」
「……わかりました。本当のことをお話いたします」
責任は問われない見代わりに、培養ジャバボタンの存在が明らかになった。すでに培養ジャバボタンは出荷されているという。 30億のデバイスにとどまらず、増え続けるジャバ。そのうち、いくらが本物のジャバボタンなのか。まだ判明していない。
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『バイオジャバボタンの歴史』より抜粋
— トビーネット (@toby_net) April 17, 2022