70億のデバイスを集めると、何でも願いがかなうという。
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「やったぞ!ついに残り一個のデバイスを手に入れた」
70億のデバイスが一人の人間の元に集まった!
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「いでよ!ジャバ仙人!」
グワワー!
効果音で形容するならば、まさに〝グワワー〟であった。
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グワワーっと空間がねじれ、どこともわからぬ空間が出現したのだった。
奥から現れたジャバ仙人。
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「何でも願いを言え!!早くしろ!おれは忙しいんだ!」
ジャバ仙人の気迫に、ゴクリと喉を鳴らさざるを得ない。
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「ジャバだな?ジャバでいいんだな?今すぐダウンロードしたいんだろ?そうだろ?そうに違いない!そら!くれてやる!」
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つぎに私が気がついたときには、ジャバ仙人は消えていた。不思議な空間もない。
20数年かけ集めた70億のデバイスすらもないではないか。
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一糸まとわぬ私の手にあるのは、ただ一つ。赤いボタン。ボタンの表面には白い文字。
〝無料ジャバのダウンロード〟
一体、何のことだろうか。
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全てを失った私には、手のひらにあるボタンを押すことしか考えられなかった。
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〝ジャバ〟押すとしゃべる。
〝ジャバ〟〝ジャバ〟〝ジャバ〟
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ボタンがしゃべる。
〝ジャバ〟〝ジャバ〟〝ジャバ〟〝ジャバ〟〝ジャバ〟〝ジャバ〟
とにかく、イラついた私は赤いソレを連打していた。
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〝ジジジジジジジャバ〟
〝ジジジジジジジャバ〟
痙攣と連打。
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バチン!
私は思わず、赤いボタンを地面に叩きつけた。固いコンクリに、弾かれる立方体。傷ひとつついていない。
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押すと〝ジャバ〟としゃべる赤いボタン。一体このボタンが何だというのだろう。
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……「さて、次の街に行くか」
一週間後、私はまたデバイスを集める旅に出ていた。この街では、工場があり、運よく 2400デバイスも手に入ったのだった。
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「もう一度ジャバ仙人を呼び出そう。そして、このボタンの意味を聞こう」
全て失った私には、それくらいしかなかった。
こうして私は、またもや、70億のデバイスを集め始めたのだった。
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移動中の車両。夕日が沈む中。手に中で踊らせていた赤いボタンが思わず鳴った。
〝アイパッド〟
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映画『オール・ユー・ニード・イズ・ジャバ』より
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