ジャバ供給管が止まった。ジャバ社のプレスリリースはなく、突然の事態に市民は動揺した。 それから 1年を待たず、ジャバのダウンロードはセルフサービスとなった。
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ある高齢者は言った。「21世紀に逆戻りだ。」 またある狂信者は「インストール画面を見てこそのジャバ。」と、ポジティブな反応を見せた。
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若者の間では伸びるプログレスバーが流行。動くバーを模した装飾を街で目にするようになる。
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成人式では、全身プログレスバーな若者が交差点で暴れ、その様子が中継された。「プログレスバーはマナー違反」という市民の意識が高まりつつあった。
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その頃になると、街で見かけるプログレスバーに恐怖を憶える者が多数あらわれた。彼らの中には、インストール画面の詳細パネルに驚愕し、「我々のファイルアクセスが監視されている!」と訴える者までいた。
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一方、ある福祉施設ではいつもの会話が繰り返された。「わしの若いころは手動でジャバを更新したものじゃ」「(おじいちゃん、またジャバがどうの…)」
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公園では、男のプログレスバーが伸びたり縮んだりした。
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しかし、ある日を境に、事態は急速に収束に向かう。
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一国の市民の意識がジャバ社を動かすことはない、はずだった。特にジャバインストールおよび更新画面では、なおプログレスバーの猛威は続いていたのだ。ある時までは。
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「FXXXING PROGRESS BAR!」これは、某国大統領が書類へのサインともに残したメッセージである。 いまや世界は脆弱性との闘いである。あまりに頻繁なジャバの更新に、怒りをあらわにする大統領があらわれたのだ。
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まさか、大統領自らジャバを更新しているとは誰も思わない。その庶民的な振る舞いに、某国発の SNS では、たちまち FXXXING 自撮り画像が乱舞を始め、「いいね!」が踊った。
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某国インフラを担うジャバ社は動かざるを得なくなり、まずはプログレスバーをその更新画面から外した。
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つぎに、ジャバ社は画面を表示しない、いわゆるサイレントインストールを提供した。
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これにより、ジャバ社の収益源の一つ「予備のオファー」は、オプトインのタイミングを失うこととなる。これは苦渋の決断であったろうと、後にジャバ歴史家はコメント。
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そして、即日にジャバ供給管は復旧。無事、ジャバと「予備のオファー」はあなたと共に今すぐダウンロードされていくのであった。
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『プログレスバーの悪夢』より抜粋
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